紫は

紫は 灰さすものそ 海石榴市の 八十の衢に 逢へる子や誰 作者未詳 (万葉集 巻12 3101) 紫染めには椿の灰を入れるものだ。 その海石榴市のいくつもの道が交わる辻で出逢った、あなたは誰?

万年筆

僕がまだ小学生だった頃に 貰ったご褒美の万年筆 緑のボディーに金色の切っ先は 御日様の光に輝いて見えた 僕が中学にあがったばかりの頃に 箱から取り出した万年筆 震える手で滑らせた紙の上 僕の名前は這いつくばってた 僕もいつの間大人になって すっかり…

漢検1級に合格しました!

日本漢字能力検定 1級 に合格しました!(R4ー3) 【受験歴】 準1級合格はH22-1(平成22年度第1回)試験でした。 1級挑戦を決めてから17回目の受験(1勝16敗)。 【勉強したもの】 市販の1級問題集(新星出版「頻出度順」、成美堂「本試験型」、公式…

宇宙の守り役

都会の空では 星の光は 遠慮している 地上の明かりに 田舎の空では 極の光が 円天井を 明るく彩る 宇宙(そら)の守り役は 一体誰だろう 誰が心を配っているのか 宇宙(そら)の守り役は 一体誰だろう 誰が面倒見ているのだろう 織り姫星も 牛飼い星も 緘黙…

梓弓

梓弓 爪引く夜音の 遠音にも 君の御幸を 聞かくし良しも 海上女王 (万葉集 巻4 531) 魔よけの梓の弓の弦を、爪ではじく、夜の遠い音のようでも、 君のお出ましを聞き申すのは嬉しゅうございます。

濁り酒

験なき 物を思はずは 一坏の 濁れる酒を 飲むべくあるらし 大伴旅人(万葉集 巻3 338) しょうもない物思いをするくらいなら、 一杯、濁り酒を飲んだほうがいいようだ。

刑罰論

大学3年時、発狂しながらゼミ論を書いた。それから丁度10年になるが、論旨自体は誤っているとは思えないので、大幅に加除修正した上で、衆目に晒したい。もしお読み下さるという奇特な方がいらっしゃれば、かなり突飛な主張だなーと、笑って読み捨てて頂け…

初夢…国司と勘解由使

新しいルールのドッジボールをする初夢を見ました。夢の内容のメモをとっておいたので記します。 【国司と勘解由使】 円形(または扇形)のフィールドで、ドッジボールをする。 紅組と白組に分かれたあと、紅組はさらに「庶民」と「勘解由使」に分かれる。(…

言霊

磯城島の 大和の国は 言霊の 助くる国ぞ ま幸くありこそ 柿本人麻呂(万葉集 巻13 3254) 大和の国は、言葉の魂が人を助ける国。 どうかご無事で。

懐古

わが命も 常にあらぬか 昔見し 象の小河を 行きて見むため 大伴旅人(万葉集 巻3 332) わが命も変わらずあってほしい。 昔見た象の小川を再訪したいのだ。

R3ー2を受験してきました。

13回目の受験で、24/40/6/26/5/8/14/14/20で157点(自己最高)。訓読み・書き取り満点は上出来。対類で7割取れたのも大きいです。悔やまれるのは、終了間際に「遐齢」を「華齢」になぜ直してしまったのか。そしてもう一問。「耕耨」あたりが読めると良かっ…

R2-2 自己採点で151点!

漢検1級の話です。 書き取りは1ミスで凌いだものの,四字熟語で痛恨の-8点。 そのほか,迷った末に間違えてしまったものも多く,全体的に勿体無い感じでした。 それでも自己最高点の151点は十分な結果。 次回に向けては,新たなものに手を付けること…

いたもすべなみ

君に恋ひ いたもすべなみ 奈良山の 小松が下に 立ち嘆くかも 笠女郎(万葉集 巻4 593) 貴方に恋をして、どうしていいかわからないので 奈良山の小松の下で立ち尽くして嘆いている。

海や死にする

いさなとり 海や死にする 山や死にする 死ぬれこそ 海は潮干て 山は枯れすれ 作者未詳(万葉集 巻16 3852) いさなとり 海は死ぬのか、山は死ぬのか。 ――死ぬからこそ海は潮涸れて、山は枯れるのだ。 さだまさしの歌にこんなのがあったような。

春の野に

春の野に すみれ摘みにと 来し我そ 野をなつかしみ 一夜寝にける 山部赤人(万葉集 巻8 1424) 春の野原に菫を摘みに来た私は、 野に心惹かれて、一晩明かしてしまった。

さし焼かむ

さし焼かむ 小屋の醜屋に かき棄てむ 破れ薦を敷きて うち折らむ 醜の醜手を さし交へて 寝らむ君ゆゑ あかねさす 昼はしみらに ぬばたまの 夜はすがらに この床の ひしと鳴るまで 嘆きつるかも 詠み人知らず(万葉集 巻13 3270) 燃やしてやりたい小さなぼ…

呼子鳥

神奈備の 磐瀬の社の 呼子鳥 いたくな鳴きそ 我が恋増さる 鏡王女(万葉集 巻8 1419) 神奈備の磐瀬の社で鳴く呼子鳥よ、そんなに鳴かないでくれ。 私の恋心が募ってしまう。

安礼の崎

いづくにか 舟泊てすらむ安礼の崎 漕ぎたみ行きし 棚なし小舟 高市黒人(万葉集 巻1 58)今はどこに船泊まりをしているのだろう。 安礼の崎を漕ぎ廻っていった、船棚もない小さな舟は。

H30-2

検定名 :漢検 検定日 :平成30年度第2回10月14日 会場番号:1944464 受検番号:100002 受検級 :1級 判定 :合格まであと45点です。前回30-1から、3点アップの115点。問題が少し難しくなったと思うので、こんなものか。 次回はもっと大幅にアップできるよう…

杜鵑

ほととぎす 間しまし置け汝が鳴けば 我が思ふ心 いたもすべなし 中臣宅守(万葉集 巻15 3785)ほととぎすよ。少し間を置いて鳴いてくれ。 お前が鳴くと、私の恋心が全くどうしようもなくなるのだ。

山のしづくに

あしひきの 山のしづくに 妹待つと 我立ち濡れぬ山のしづくに 大津皇子(万葉集 巻2 107)山のしずくに貴方を待って立ち濡れてしまいました。 山のしずくに。

姫百合の恋

夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の知らえぬ恋は 苦しきものそ 大伴坂上郎女(万葉集 巻8 1500)夏の野に生い茂る繁みの中で咲く姫百合みたいに誰にも知ってもらえない恋は苦しいものよ。

清き瀬を

千鳥鳴く 佐保の川門の 清き瀬を馬打ち渡し いつか通はむ 大伴家持(万葉集 巻4 715)千鳥の鳴く佐保川の渡しの澄んだ浅瀬を馬に渡らせ、いつか行きたい。

眉引き

振り放けて 三日月見れば一目見し 人の眉引き 思ほゆるかも 大伴家持(万葉集 巻6 994)はるか振り仰いで三日月を見れば ただ一度きり見たあの人の眉の形が思い出されることだ。

いづくにか

いづくにか我が宿りせむ高島の勝野の原にこの日暮れなば 高市黒人(万葉集 巻3 275)どこにわたしは宿ろうか、 高島の勝野の原で、この日が暮れてしまったら。

烏とふ 大をそ鳥のまさでにも 来まさぬ君をころくとそ鳴く 東歌(万葉集 巻14 3521)カラスという大まぬけな鳥が、本当にもおいでになるはずのない貴方が、来る来る(ころく=「児ろ来」)と鳴いている。 「ころく」は、「Coke(カーク)」のような発音か。 だと…

恋にもそ

恋にもそ 人は死にする水無瀬川 下ゆ我痩す 月に日に異に 笠女郎(万葉集 巻4 598)恋のために人は死にさえするのね。水無瀬川の見えない水のように私は瘦せ衰えてゆくわ。月ごと日ごとに。

挑戦者(チャレンジャー)

1、叩きつけるような雨音を立てて迫る風嵐吹き止まぬ中で進み行くのは誰? 「今が正念場だ」と口を揃えて言うけれど正念場は終わらない生きてる限りは終わらない 叩きつけるような雨音を立てて迫る風嵐吹き止まぬ中で進み行くのは誰? 2、風もない乾いた午…

大君は神

大君は神にしませば 天雲の雷の上にいほりせるかも 柿本人麻呂(万葉集 巻3 235)天皇は神でいらっしゃるので、雲の雷の上に庵を結んでおられるのだなぁ。

時事通信社賞

どうしたことのはずみか、時事通信社から賞を頂けることとなった。なんでも、12月に受けた日本語検定の結果、とのこと。表彰状が届くのが楽しみ。✳︎追記✳︎ 個人表彰の結果がこちら。 氏名掲載の許可をしたので載ってます。