2017-01-01から1年間の記事一覧

杜鵑

ほととぎす 間しまし置け汝が鳴けば 我が思ふ心 いたもすべなし 中臣宅守(万葉集 巻15 3785)ほととぎすよ。少し間を置いて鳴いてくれ。 お前が鳴くと、私の恋心が全くどうしようもなくなるのだ。

山のしづくに

あしひきの 山のしづくに 妹待つと 我立ち濡れぬ山のしづくに 大津皇子(万葉集 巻2 107)山のしずくに貴方を待って立ち濡れてしまいました。 山のしずくに。

姫百合の恋

夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の知らえぬ恋は 苦しきものそ 大伴坂上郎女(万葉集 巻8 1500)夏の野に生い茂る繁みの中で咲く姫百合みたいに誰にも知ってもらえない恋は苦しいものよ。

清き瀬を

千鳥鳴く 佐保の川門の 清き瀬を馬打ち渡し いつか通はむ 大伴家持(万葉集 巻4 715)千鳥の鳴く佐保川の渡しの澄んだ浅瀬を馬に渡らせ、いつか行きたい。

眉引き

振り放けて 三日月見れば一目見し 人の眉引き 思ほゆるかも 大伴家持(万葉集 巻6 994)はるか振り仰いで三日月を見れば ただ一度きり見たあの人の眉の形が思い出されることだ。

いづくにか

いづくにか我が宿りせむ高島の勝野の原にこの日暮れなば 高市黒人(万葉集 巻3 275)どこにわたしは宿ろうか、 高島の勝野の原で、この日が暮れてしまったら。

烏とふ 大をそ鳥のまさでにも 来まさぬ君をころくとそ鳴く 東歌(万葉集 巻14 3521)カラスという大まぬけな鳥が、本当にもおいでになるはずのない貴方が、来る来る(ころく=「児ろ来」)と鳴いている。 「ころく」は、「Coke(カーク)」のような発音か。 だと…

恋にもそ

恋にもそ 人は死にする水無瀬川 下ゆ我痩す 月に日に異に 笠女郎(万葉集 巻4 598)恋のために人は死にさえするのね。水無瀬川の見えない水のように私は瘦せ衰えてゆくわ。月ごと日ごとに。

挑戦者(チャレンジャー)

1、叩きつけるような雨音を立てて迫る風嵐吹き止まぬ中で進み行くのは誰? 「今が正念場だ」と口を揃えて言うけれど正念場は終わらない生きてる限りは終わらない 叩きつけるような雨音を立てて迫る風嵐吹き止まぬ中で進み行くのは誰? 2、風もない乾いた午…

大君は神

大君は神にしませば 天雲の雷の上にいほりせるかも 柿本人麻呂(万葉集 巻3 235)天皇は神でいらっしゃるので、雲の雷の上に庵を結んでおられるのだなぁ。

時事通信社賞

どうしたことのはずみか、時事通信社から賞を頂けることとなった。なんでも、12月に受けた日本語検定の結果、とのこと。表彰状が届くのが楽しみ。✳︎追記✳︎ 個人表彰の結果がこちら。 氏名掲載の許可をしたので載ってます。