散りぬれば後はあくたになる花を
思ひ知らずもまどふてふかな
散ってしまえばその後はごみになってしまう、「くたに」※の花。
そうと理解せず、①飛び回る蝶の姿よ。
②花に夢中になるということだ。
※「くたに」は、植物の名。リンドウ、或いはボタンの別名か。
同じ日本語とはいえ、千年を超える時が流れているのだ、そう簡単に理解できるはずもない。
国語教育の中でも、ただただ「これは完了の助動詞の連用形」というような品詞分解の連続ではなくて、
たまには、このような曖昧な所を採り上げてみたら面白いのではないか、と思う。